外科的気道確保マニュアル 第2版
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9/30(30.0%)左6/90/99/39(23.1%)4/9(44.4%)42/156(26.9%)6/9(66.7%)112/136(82.4%)9/9(100%)146/163(89.6%)■ 輪状甲状靱帯部分の血管走行,甲状腺錐体葉やリンパ節(図Ⅱ-9a,b,表Ⅱ-2) 上甲状腺動脈から分枝した輪状甲状枝は,輪状甲状靱帯部分で左右が吻合し,上方1/3〜1/4の部分を走行している。この輪状甲状枝には動脈のみ,静脈のみ,静脈と動脈の両方が存在している 9)。輪状甲状枝を検討した6編によると61.5〜100%,合計163献体中146献体(89.6%)に存在している 6)〜9), 11), 12)。左右の交通した輪状甲状枝から縦に走行する下降枝(com-mon vessel)が報告されており 12),検討した4編によると66.7〜92.1%,合計136献体中112献体(82.4%)に存在している 6), 9), 11), 12)。血管以外では,甲状腺錐体葉は5編で5.9〜65.0%,合計156献体中42献体(26.9%) 6), 9)〜12),リンパ節は2編で0〜30.0%,39献体中9献体(23.1%)で報告されている 6), 12)。Develiは甲状腺錐体葉,リンパ節ともに左側に多いと報告している 12)。輪18  Chapter Ⅱ.頸部の解剖と生理輪状甲状枝27/34(79.4%)13/14(92.9%)8/13(61.5%)62/63(98.4%)27/30(90.0%)下降枝下降枝の存在27/34(79.4%)甲状腺錐体葉2/34(5.9%)13/20(65.0%)10/63(15.9%)13/30(43.3%)左6/1358/63(92.1%)21/30(91.9%)輪状甲状枝(動脈)輪状甲状枝(静脈)甲状腺錐体葉リンパ節リンパ節a:上甲状腺動脈と輪状甲状枝b:輪状甲状靱帯部分の血管(輪状甲状枝と下降枝),甲状腺錐体葉とリンパ節の位置Little 9) Dover 7) Bennett 8) Jianu 10) Prithishkumar 11) Develi 12) 198619961996200920112016宮本 6) 合計2021 図Ⅱ-9 輪状甲状靱帯部分の解剖学的構造 表Ⅱ-2 輪状甲状靱帯部分の血管(輪状甲状枝と下降枝),甲状腺錐体葉とリンパ節の存在割合上甲状腺動脈輪状甲状枝ab

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