頸部の解剖と生理 19状甲状靱帯部分の中央から左側には,輪状甲状枝から下降する血管が存在し,甲状腺錐体葉やリンパ節が存在していることが多い。 以上より,輪状甲状靱帯穿刺・切開術を行う際には,血管や上下の軟骨の損傷を避けるために,輪状甲状間の中央より右下方が安全領域である。日本人での甲状軟骨,輪状軟骨,左右の輪状甲状筋で囲まれた部分は,一辺が10 mmほどの逆三角形であることから,使用する気管カニューレは男性ではIDが6 mm以下,女性ではさらに小さいサイズを使用するのが安全と考える 6)。(宮本 真)Ⅱ
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