経皮的気管切開術 57複数科が連携することの利点としてそれぞれの部門の専門医が共同することによる安全性の向上 14), 17)やお互いの科にとっての教育的な意義 17)を挙げている。また,麻酔科医師や集中治療担当医師がPDTを取り入れ,症例が増えつつある現状を見据え,耳鼻咽喉科医師は気道を取り扱うスペシャリストとしてこの新たな手法を学び,正しい手技を指導するべき立場にあるとされ 13),本邦からも耳鼻咽喉科と麻酔科の連携体制でのPDTに関する報告がなされている 18, 19)。耳鼻咽喉科医師から他診療科医師への指導時には,①喉頭・気管の内腔からの解剖を理解したうえでの正しい穿刺部位(高さ)の視認,②正中からの丁寧な穿刺,③ダイレーター挿入時の角度とカニューレの弯曲を意識した操作が重要なポイントと考えられる。(齋藤康一郎)Ⅴ
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