v このたび日本気管食道科学会より,外科的気道確保マニュアルが刊行される運びとなりました。診療ガイドライン委員長として長きにわたりご努力をいただいた岸本誠司理事,ご執筆をいただいた諸先生方および金原出版の方々に厚く御礼申し上げます。 3年前に,日本気管食道科学会の理事長を拝命し,また,時を同じくして専門医制度もスタート致しました。このときに,専門医制度充実のために学会内に委員会を設け,テーマを決めてガイドラインを作成することが理事会として検討されました。そして本学会で扱う分野の中で,最も生命と直結し重要なテーマである「呼吸路の確保」に関して学会員の知識,手技の整理を目的として取り組むこととなり,その方面に造詣の深い先生方に委員をお願い致しました。 2年半にわたり会議を重ね,討議が繰り返されました。その成果が1冊の冊子にまとめられました。また,この内容の一部は,2008 年の第60 回の区切りとなる記念の日本気管食道科学会総会学術講演会において発表していただきました。冊子としてまとめられた内容は非常に充実しており,学会員の中だけにとどめるのではなく,広く医師全体にも参考となる書物として発刊できればよいと考え,岸本先生のご努力でこのような立派な書物として出来上がりました。本学会で刊行される初めてのマニュアル書であります。ここに改めて関係各位のご努力に感謝するとともに,一人でも多くの医師に,日常の診療において有効に利用していただければと願っています。2009年10月日本気管食道科学会理事長 甲 能 直 幸発刊にあたって
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