図2 周術期がんリハビリテーションプログラムの実際(運動療法と栄養療法)J. Jpn. Bronchoesophagol. Soc.Vol. 73 No. 2, 2022パネルディスカッション5高齢者の呼吸栄養リハビリテーション本稿は第72回日本気管食道科学会の抄録/会議録である。蘇生会総合病院 1)外科,2)リハビリテーション科1.はじめに 高齢がん手術患者ではサルコペニア,フレイル,低栄養を合併する頻度が高く,かつ手術侵襲に伴い容易に全身状態の悪化に陥る。呼吸循環器系疾患の合併など多病の問題もある。栄養療法は原疾患の治療と並行して行われる基盤の治療法であり,経口摂取量不足に陥りやすい高齢者手術患者においては特図1 高度侵襲がん手術に対する栄養療法の検討.対象と方法,栄養介入方法,栄養不良リスクと高齢者による群分け.153に重要な意義をもつ。そこで,高度侵襲手術を施行した高齢者栄養不良リスク例に対する栄養療法の臨床効果,並びに最近実施している周術期がんリハビリテーションの意義について検討した。2.対象および方法 高度侵襲がん手術を施行した121例のうち,栄養評価ツールNutritional risk screening(NRS)2002日気食会報,73(2),2022土師誠二1),亀井武志1),吉川徹二1),中村康平2),内田晃輔2),濵田愛子2)高齢がん手術患者に対する栄養リハビリテーションの意義
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