表3 栄養不良リスク例における栄養介入の臨床結果.栄養介入群ではSSI発生率と重症合併症発生率の抑制,在院日数の短縮を認めた.表1 栄養不良リスク例における両群の概要.栄養介入群では,年齢,術中出血量,手術時間,術式に差を認めた.表4 70歳以上高齢者における栄養介入の臨床結果.栄養介入群ではSSI発生率と重症合併症発生率の抑制,在院日数の短縮を認めた.表2 70歳以上高齢者における両群の概要.栄養介入群では,BMI,術中出血量,手術時間,術式に差を認めた.が3点以上の栄養不良リスク例,または70歳以上高齢者を抽出しそれぞれ栄養介入群と通常栄養管理対照群に分けて前向きに比較した。栄養介入群は術前7日目からの周術期免疫栄養,術後1.2 g/kg/日以上の高蛋白量投与を施行,術後感染性合併症,SSI,臓器/体腔SSI,重症合併症(Clavien-Dindo分類III以上)発生率を比較した(図1)。また,2020年3月以降の周術期がんリハビリテーション症例のうち自宅退院となった25例を75歳以上高齢者11例と74歳以下対照群14例に分けて入退院時の身体機能変化を比較した(図2)。3.結果 栄養不良リスク例は栄養介入群34例,対照群44日気食会報,73(2),2022154例(表1),70歳以上高齢者は栄養介入群26例,対照群36例(表2)がそれぞれ抽出された。SSI,臓器/体腔SSI,重症合併症発生率はいずれも栄養介入群で有意に低率であった(表3,4)。高齢者リハ群11例(平均年齢81.2歳)と対照リハ群14例(平均65.5歳)の比較では(表5),サルコペニア合併率は高齢者群64%,対照群14%であり,高齢者群で筋肉量,握力,大■四頭筋力の低下は少なかった(図3,4)。表5 周術期がんリハビリテーションを実施した評価可能消化器癌症例の概要
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