J. Jpn. Bronchoesophagol. Soc.Vol. 73 No. 2, 2022理事長講演第72回日本気管食道科学会総会ならびに学術講演会予稿集より再録 日本気管食道科学会は,1949年(昭和24年)11月20日に設立され,1950年(昭和25年)より日本医学会第41分科会として認められている伝統ある学会であり,その特色および存在意義は,耳鼻咽喉科,消化器外科,呼吸器外科・内科,形成外科,放射線科,麻酔科など多くの専門家が参加している多科協調的な点にあります。臓器別あるいは縦割り診療になりやすい気管食道科領域の疾患を単科的視点だけでなく,違った側面や広い視野から捉え,学際的に統合して研究し,従来の診療科の枠を越えてより良い医療への還元を目指して研鑚を積んでいる組織であります。 このような本学会の特色や魅力を対外的にアピールし,さらに本学会を発展させていくために,現在1)日本気管食道科学会 理事長,2)防衛医科大学校 耳鼻咽喉科51重点的に取り組んでいる課題として,・ 機関紙日本気管食道科学会会報のオンライン化とホームページの統合・ 「外科的気道確保マニュアル」と「気道食道異物摘出マニュアル」の2つのマニュアルや「気管食道科学用語解説集」のアップデート・研究課題等による研究の支援の発展・ 気管食道科専門医制度の日本専門医機構による承認取得・会員減少への対策などがあります。 講演では,これらの活動を会員の皆様にご紹介して現状を理解していただくとともに,今後の展望などについて述べたいと思っております。日気食会報,73(2),2022p.51塩谷彰浩1), 2)日本気管食道科学会の現状と今後
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